カモフカブログ

映画、アニメ、ドラマなど

ドラマ「拾われた男」5話感想 心を鬼に

ドラマ「拾われた男」

NHK総合 火曜夜10時~放送中

 

俳優・松尾諭のエッセイが原作で、上京して俳優を目指す日々を描いたドラマです。

ディズニープラスでも配信しているようですが、NHKの地上波で放送しているのを見ています。

 

4話もやはり、伊藤沙莉の演技が素晴らしすぎました。

もちろん、仲野太賀も他の出演者も素晴らしいです。

 

オーディションに失敗した諭と結が諍いになる場面、伊藤沙莉のあの迫力は圧巻です。

それまで、穏やかににこやかに俳優の道を応援していた、そこからのふり幅がすごい。

 

神社での願掛けも、諭がオーディションに受かるように、ではなく、そう祈るのかと。

夢を追う人に夢を叶えてとか諦めないでとか言うのは、傲慢なのではないかと感じていると思われますし。

 

そんな気持ちを経てからの、あのセリフにあの行動は、驚きましたし胸に響きました。

どうするのが相手にとって良いのか、深く考えた上で心を鬼にしたあの態度なのかと。

 

結果、諦めずに続けることができ、運と縁に恵まれて良かったですが。

しかし、はっぱをかけて夢を追い続けて潰れてしまう可能性もあるわけで。

そういう不安や苦労を背負う覚悟のあの迫力かなと思いました。

本当に素敵な人だと感じますし、それが伝わってくる演技もやはり素晴らしいです。

アニメ「モブサイコ100 Ⅲ」6話 落差が激し過ぎる

強大な超能力を持ちながら、超能力を使わず日常生活を送りたいと考える気弱な中学生・影山茂夫が主人公の作品です。

 

今回は茂夫にくっついていた悪霊・エクボがメインの話でした。

戦闘シーンもやはり迫力があり縦横無尽に動く映像は見ていて楽しいです。

敵の不気味さにエクボの心情面も合わさって、とても見応えがありました。

 

茂夫とエクボの友情にも胸が熱くなります。

きちんと相手を理解しようとするなど、物事を真摯に考える茂夫の姿勢はこの作品全体を通して伝わり、そういう面でも好感の持てるストーリーです。

 

今回のクライマックスは、かなりグッときてしまいました。

前回の笑いからこうグッとさせられるとは、いい意味で落差が激し過ぎます。

 

個人的には、クライマックスに入ってきた歌はちょっとイメージと合わないので、歌声のないBGMの方がよいと思うのですが。

しかし、ラストのシーンは歌が終わり、静かにグッときたので良かったです。

最後の静けさを印象的にするために、歌声がある方が効果的だったと言えるかもしれませんが。

 

気になる次回予告は、霊幻役の櫻井孝宏のナレーションでした。

今回エクボが主役とも言える回だったので、予告はエクボ役の大塚明夫だったということかと。

もしや大人の事情なのかなど、ひねくれた見方をしていてすみませんでした。

アニメ「チェンソーマン」5話 パワーについて謎

※ややネタバレを含む感想です。

 

原作(一部)はほぼ未読の状態でアニメを見ている感想です。

 

トイレの場面は、ギャグなのか、ギャグをあえてシリアスに演出しているのか、根っからシリアスなのか、判断しにくい微妙な感じでした。

デンジの中では現在の人生の目標が達成できようかという時でシリアスな場面かと思いますが、パワーのリアクションやシチュエーションはギャグ寄りと言うか。

そのギャップ、理想と現実の落差が激しかったというのは、表情とその後のマキマとの会話で理解できますが、落差の激しさを伝えるには物足りないような。

BGMも不穏なのかなんなのか微妙な感じで、微妙なモヤモヤする空気感をあえて演出したということならば、成功しているとは思います。

 

あと、パワーはこれまで野生で暮らしていて生き物はすぐに殺していたようなので、人間との交流はほぼない、ニャーコの件でマキマに捕まり人間社会での生活を始めたものと認識していましたが。

それからどれだけの時間が経っているのか分かりませんが、パワーは人間社会についてあまり知らない、戦いしか興味がない、というキャラクターかと思っていました。

それが、トイレでのリアクションを見ると、人間のそういう行為について理解しているように見えるので、ちょっと違和感があるというか。

また、そういうキャラクターと思っていたので、なんの目的で胸にパットを入れているのか謎です。

今後その謎が分かるようになるのか、自分の認識が間違っていたのか。

それとも、大きいと思ったら偽物かよ、騙されたわ!みたいなノリで深く考えなくていいところなのでしょうか。

 

あと、印鑑の朱肉はあんなインクみたいに付かないのでは、とか思いました。

 

マキマなどのデンジに対する振舞いはデート商法とかにしか見えません。

それがキャラとして悪いなどというわけではなく、そういうしたたかなキャラクター、ファム・ファタール的なキャラクターなのかなと。

他人を理解することについてのくだりは同意できますが。

 

複数の美女と接触できるチャンスが訪れる、という展開はハーレムもののような印象ですが、あくまで何かの対価として、勝手に向こうが惚れてくれるというわけではないところが、ハーレムものに対する皮肉かなと考えると面白い気もします。

 

銃の悪魔の存在とか、次回敵をどう攻略するのかとかは気になりました。

ドラマ「エルピス」3話 責任を追及したりしなかったり

ドラマ「エルピス」

フジテレビ系月曜10時~放送中

 

3話は、冤罪について取材を進めてゆき、いかに放送するかという様子が描かれていました。

 

過去に被害者遺族にマスコミが心無い取材をしていたということで、なかなか遺族に取材を受けてもらえず。

確かに、殺人に限らず被害者や被害者遺族に心無い物言いをする人間がいますが、マスコミは何のために取材をするのか。

無神経な取材を目にすると、真実を追求するためというより視聴率を稼ぐため話題作りのためというように見えます。

 

芸能人の不倫の謝罪会見など、個人的には正直どうでもよいのですが、いかにして叩こう、言葉尻を捉えてやろう、というような悪意のある記者の質問などがあり、辟易します。

 

しかし、やはりテレビにとって視聴率や話題性などは重要とは思いますし、被害者遺族に取材をお願いする時に言っていた、テレビの人間がどれだけたくさん話したところで遺族の生の声の方が視聴者に強く伝わる、というのも確かにそうだなと感じます。

視聴者に見てもらうためには興味を引く共感を呼ぶ映像が必要で、広く伝えるためにはこういった報道でもそういう部分を考えなくてはならないのかと。

 

そのために、遺族や死刑囚の関係者が顔を晒して取材に応じるというのは、リスクもあるような気がしますし、真摯な取材とは言え複雑な印象です。

今回の件では、遺族の悲しみを伝えるのが目的ではなく、冤罪を訴えるのが目的でその手段として遺族の涙の映像を利用しているというようにも見えてしまいます。

だからこそ、お蔵入りにできないという強い気持ちは納得です。

 

長澤まさみ演じる浅川の、マスコミの誤った報道に対する責任についての言葉も、真っ当すぎます。

政治家など、言うだけ言って間違っていたりその通りにできなかったりしても、実質的に責任を追及されずほったらかし。

マスコミも自分の首を絞めるからかさほど追求しないところもあり、権力の監視という役割を認識しているのだろうかと。

 

そのくせ、間違った発言をした一コメンテーターに対しては、その後訂正謝罪したというのに責任を追及して処分をするとか、どうなのかと。

政権や利権にとって都合の悪い発言に一部誤りがあると責任を追及して、都合の良い発言に誤りがあっても責任を追及しないのでしょうか。

 

話はずれますが、玉川さん、結構好きで見ていたのですが。

ついでに、その某情報番組の冒頭はいつも動物動画の紹介なのですが、個人的にはかなりどうでもいいので、早く本題に入ってくれと思っていました。

こういう癒しの動物動画が好きな人も多いと思うので、まあ仕方がないのでしょうか。

アニメ「チェンソーマン」1~5話 OPの敵は……

原作漫画は、1部についてはお試し1話を読んだだけで、ほぼ未読の状態です。

2部は配信で読んでいます。

話題の作品ですし、2部は面白いと思って読んでいるので、アニメも見てみようと思ったものです。

 

※以下、ややネタバレを含む感想です。

 

 

1話

原作の1話を丁寧に映像化したという印象です。

映像のクオリティも高く、後半もゾンビ映画を髣髴とさせる不気味さグロテスクさで良かったと思います。

 

個人的に原作の1話を読んだときは、日本が舞台ではない、異国とか架空の町とかが舞台の話なのかなという印象でした。

(日本が舞台ということを示す描写を見落としていただけかもしれませんが)

なので、デンジの境遇が特殊なのか、こういう境遇がよくある世界観なのか分かりにくかったというか。

学校に行っていないのか、学校が存在しない世界観なのかとか。

2部を読み始めて、現代の日本らしいところが舞台と分かりましたが。

アニメでは1話で背景に日本語の看板などがあり、分かりやすかったと思います。

 

気になったのはデンジが小綺麗な雰囲気だったこと。

過酷な生活環境というのは住んでいる所やセリフなどから分かりますが、その割に着ているコートとか髪型とかフツーに小綺麗な感じに見えましたが。

アニメということで、そういうところのリアルさは気にすべきではないのでしょうか。

 

2話

2話は世界観や人間関係などが分かるようなストーリーだったと思います。

マキマがデンジのネクタイを締めてあげる場面は、首輪をつけるような意味合いかと感じました。

 

3話

3話は、個人的には微妙と言うか、絵のタッチや会話などの間が変わったような印象と言うか。

絵はキレイでリアルっぽいタッチだとは思いますが、デンジとパワーが言い争いをする場面とか、自販機のところで話をする場面とか、動きや間がちょっと違和感あるような……と感じてしまいました。

コウモリの悪魔のところでも、パワーがコウモリの悪魔を見上げて突っ立っている場面は、猫のことが心配ではないのか?コウモリのことを信用しきっているのか?それにしても突っ立っている間が長くないか?などと、ちょっと……。

パワーはアグレッシブにデビルハンター活動して戦いが好きそうだったのに、猫を食べられても反撃しないのは何故?という違和感もありました。

原作を読んでいないので詳しくないのですが、パワーは血の魔人なので、血を吸うイメージのコウモリの悪魔には弱い、敵わないということなのかなとか考えてみましたが。

 

この3話がモヤモヤしたので、ネットでの意見を検索してみてしまいましたが、そこでアニメは微妙という意見があると知りました。

個人的には1話2話は気になりませんでしたが、原作を読んでいる人からするとコレジャナイ感があるようですし、演出面が満足いくものではないようで。

原作はB級映画なのにオシャレな邦画の演出は違うというのは、成程と思いました。

 

4話

前半のアクションシーンは良かったと思います。

チェンソーマンになっている時より、身体的なアクションは良いような気がしましたが、人間形態の方が動かしやすいのでしょうか。

ここも気になったのは、パワーはコウモリの悪魔の腹の中から出てきた割に小綺麗だなと。

あと、デンジが夢バトルとか言う時の作画の動きがぎこちなかったような。

他の場面はスムーズなので、ぎこちなさが目立っていたような気がします。

結構デンジの心情を理解するのに大事なセリフだったと思うのですが、動きが気になってあまり入ってこなかったというか。

 

アキのモーニングルーティンの場面は、アキのキャラクターが分かりやすく伝わりますが、ちょっと長いような、と感じました。

その後のパワーとのドタバタを際立たせるためとも思いますが。

アキは女性誌の表紙を飾ったりしているようで、人気のあるキャラクターなのでしょうか。

確かに、女性ファンが付きそうなオシャレなモーニングルーティンでしたし。

 

OP

様々なカットがテンポよく続き、アクションシーンもクオリティが高く見応えのあるOPだと思います。

今後のストーリーで出てくる場面カットかと思っていたら、後で色々な映画のパロディだと知り、言われてみれば成程と。

個人的に好きなホラー映画「女優霊」の場面もあるとのことで、好感度が上がりました。

 

ちなみに、OPで戦っている敵で輪になっている形状のものから、2025大阪・関西万博のキャラクター「ミャクミャク」(のポスタービジュアル)を連想してしまいましたが。

ある意味で社会的な権力や利権と戦っているのだろうか、などと勝手にイメージしています。

 

ED

最近のアーティストはほぼ知りませんが、マキシマムザホルモンは知っていて好きなので、3話のEDが映像的にもホラー感が強く良かったです。

これが良いと思うと、毎回EDはこれが良いのにと感じてしまいますが。

 

ドラマ「拾われた男」4話 言葉にできない

ドラマ「拾われた男」

NHK総合 火曜夜10時~放送中

 

俳優・松尾諭のエッセイが原作で、上京して俳優を目指す日々を描いたドラマです。

ディズニープラスでも配信しているようですが、NHKの地上波で放送しているのを見ています。

 

明るく調子よく関西弁でまくしたてる俳優志望の青年・松戸を仲野太賀が演じています。

いい加減な部分もありますが、コミカルで好感が持てるキャラクターで、やはり仲野太賀の演技がとてもハマっているからかと思います。

 

コメディテイストのドラマですが、夢破れて挫折する悲哀なども少し感じさせます。

本人役で出てくる人もいて、虚実ないまぜ感も面白いです。

 

4話は伊藤沙莉演じるバイト先の後輩・比嘉とのエピソードでしたが、伊藤沙莉の演技が素晴らしかったです。

ざっくばらん過ぎるキャラクターかと思いきや、繊細さも垣間見せる。

告白された時の伊藤沙莉の表情、言葉にできない、いろいろな気持ちが入り交ざっているのだろうと思わせる、複雑な絶妙な表情がとても印象的でした。

その後の展開も、かなりグッときてしまいました。

 

基本、仲野太賀はじめ出演者みんな安定の演技で素晴らしいと思います。

アニメ「モブサイコ100 Ⅲ」5話 気になる次回予告

強大な超能力を持ちながら、超能力を使わず日常生活を送りたいと考える気弱な中学生・影山茂夫が主人公の作品です。

 

街に突如出現した巨大化ブロッコリーを神樹としてあがめる大衆。

大衆を洗脳し祈りのパワーを利用する自称サイコヘルメット教教祖。

自称サイコヘルメット教教祖を止めようとする茂夫。

 

という感じで、今回は宗教について考えさせられました。

 

最近は高額献金を強要する宗教団体がニュースになっているので、やはり宗教関連で連想してしまいます。

この作品はフィクションなので超能力で洗脳しているという設定ですが、現実的に様々な手段で洗脳することがあるのだろうなと。

信じている本人が幸せなら良いとか、みんな同じ信仰を持てば平和になるとか。

選択の余地のない状況とか同調圧力とかで信仰を押し付けたところで、それが良いわけないと思います。

自分が神だとかなんとか人類の幸福のためだとかなんとか言うのは、自己満足の欺瞞でしかないのではと。

 

超能力バトルの場面は、テンポよく迫力ある演出に動きのクオリティも高く見応えがありました。

戦いの緊迫感が高まったところで、そこでそう笑いを持ってくるとか、そういうセンスも秀逸です。

原作漫画を読んでいましたので展開は分かっていましたが、それでもこのタイミングはかなり笑いました。

 

ある意味、気になったのは次回予告。

いつも茂夫の師匠である霊幻役の櫻井孝宏が予告ナレーションをしていたのですが、今回はエクボ役の大塚明夫でした。

エクボがメインのエピソードなので、まあ、今回はそうなのかなと。

ストーリー内では霊幻は洗脳されている状態ですし。

 

とは言え、櫻井孝宏が渦中の人なので、大人の事情なのか?とも考えてしまいます。

ネットニュースでは降板とか取り沙汰されているようですが、個人的には別に降板しなくてもよいのではと思うのですが。

立場を利用したパワハラセクハラとか、映画界でも問題になっていましたが、そういうのでもないようですし、プライベートなことですし。

 

既婚者であることを隠して10年も不倫していたというのは驚きましたし悪質ではありますが、隠していた理由とか、相手が仕事関係者とのことで仕事におけるパワーバランスとか、そういう細かい事情は分からないので、正直なんとも言えないので。

最近の声優については詳しくないのですが、アイドル的な人気だと嫌悪感を抱く人も多いのでしょうか。