NHKで放送されていたドラマ「宙わたる教室」の感想です。
あらすじ
研究者として海外に渡っていたものの、日本に戻ると研究職ではなく定時制高校の教師となった藤竹。
年齢を問わず様々な事情を抱えた人々が通う中、科学の実験に興味をもつ生徒を誘って定時制の科学部を作ろうとするのだが……
感想
放送前、窪田正孝が主演ということで興味を持ったのですが、学校もので感動ヒューマンドラマ的な作品か……と。
個人的に、学校ものとか感動ものとかそういった作品はあまり見ないし、どうしようかなとも思っていたところ。
生徒役で伊東蒼も出演すると知り、見ようと決めました。
伊東蒼は、出演作の映画「空白」と「さがす」を見て、その2作品で正反対ともいえる人物を演じており、リアルな存在感がとても印象的だったので。
ストーリーは、様々な出来事を切っ掛けに他人や自分に向き合い、仲間が増えてゆき共に目標に向かって努力するという王道な展開で、想像通り感動ヒューマンドラマ的な話でした。
しかし、想像以上に引き込まれてしまい、目頭が熱くなることもしばしば。
定時制ということで世代を問わず様々な生徒がいて各々の事情も理解できますし、やはり俳優陣の演技がそれぞれ素晴らしかったからかと。
藤竹役・窪田正孝や佳純役・伊東蒼の表情や佇まいもやはり良かったですし、柳田役・小林虎之介の変化や感情が伝わる演技も良かったです。
第8話の柳田の葛藤など、見ていて辛い……
それも踏まえて、最終話はやはりグッときます。
藤竹が拍手する場面の表情も、感極まらざるを得ない。
人物それぞれの想いといったものが、繊細な演技と丁寧な演出でかなり響きました。
演出面では、第6話のコンピューター部部長のエピソードの終盤。
部屋の扉が少し開いて細い光が床に落ちている場面が、個人的には印象に残っています。
問題は解決していない、簡単に解決できないものだけれど、微かな希望は感じさせるような。
困難な状況での一筋の光というのが、なんとも胸に迫ります。
研究者界隈の権威主義や学歴に対する偏見などへの、批判的な視点も面白かったです。
これは何の役に立つのか、どう社会貢献できるのか、といった目的を持った学びが教育現場に求められる傾向があると思いますが。
シンプルな好奇心や興味などからの、学ぶこと自体の楽しさも大切だよなと、改めて感じました。